2001/08/12 19:47:22(UT) Montes Recti（直線山列）
200mm(F7) Newtonian   Pentax XP14
Nikon CoolPix 995   ISO800  1/4s
月面余経度Y=193.20   月面緯度b=+1.11
「見事に直線に並んだ山並みが雨の海北端にそびえるものだと昔初めて見たときに感心した。
火山活動でも褶曲によるものでもなさそうで、どうしてこのようなものがフラットな海のところに突然そびえ立つのだろうかと、不思議に思ったものである。
今ではインブリウムベイズンの多重リングの名残りと考えることで解釈できるが。
直列山列の延長は、東はテネリッフェ山脈からピコ山、ピトン山へ、西はラプラス岬からヘラクリデス岬と続くが、これらは多重リングの高い部分が溶岩に埋め立てられずに残ったものと考えられる。
古い月面図を見ると、ラプラス岬は髪の長い女の人の左向きの横顔に描かれているが、太陽光線の辺り具合では、なるほどと関心せずにはいられない。
直線山列といい、自然の造形の妙味でもある。月面を眺めていると、光の当たり具合で見事な景観が現れることがあり、興味が尽きない。
このような地形を探すのは科学とは縁はなさそうだが、お気楽なアマの特権でもあろう。」
[柚木健吉]
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